あとがき－シリアstars

　こちらが先にできた方のシリアのお話。高校二年生ももう終わり、花の受験生活が待っているという時期でした。初めにできたぶん、トミーもジェイもできていません。ジェイはいろいろな都合により出せないので、せめてトミー君はと思い、出してみました。それでも出番は本当に少ないですが…友達の一人が文芸部の部長をやっていて、そこに無理やり入り込ませてもらった一環でお話を寄稿しようと思ったわけです。時間の都合上、出す事ができなかったものを少し手を加えてここに出してみました。あの時正式に出さなくて良かったと、手直ししながら実感してしまいました。本当はこの終わり方ではなく、「そして彼女の姿を見たものは誰もいない」とつけたしたかったのですが、読んでもらった人全員が口をそろえて「それはダメ」と言ったのでやめました。その時の精神状態がめちゃくちゃだったのでこんな一行を思いついたのでしょう。でも悲しい終わらせ方って好きだな。悲恋話が好きだし。
　ウラ話にも書きましたが、本当にノリがスレ○ヤーズだったもんで、こんなものを出していたら物笑いの種になるところでした。なんとかそういう部分は削ったり大幅に変えたりなどしていったんですが、それでも残ってしまった部分があるように思います。あの時は自分の文体（といったら大げさですが）という物が見つかっていなかったので、当時好きだった小説の書き方を真似てみたのだと思います。というより何も考えていなかったらそうなってしまった、という方が正しいですが。
　これを書き上げたころ、本当に書くことは難しい、と感じました。途中で何人かに見てもらって校正をしてもらったりしましたが、内情を知っている人達だったのではっきりとした感想などが出てこずにいました。こうやって公開する事でそれはなくなるのですが、半自伝的なお話を書くと一人よがりになりそうな気がするので実際には怖いです。それでも書くことというのは大好きです。そうでなければこんなサイトなど作りはしなかったでしょうが（笑）。難しいと思えれば思えるほど、また挑戦してみたいという意欲が沸いてきます。自分が楽しんで書いていけるという事は、とても幸せな事だと思います。
　本当はもっと恋愛色が濃かったこのお話。削られた分はどこかに出てくるのでしょうか。読みたいという奇特な方は私のところまで（そんな人がいるのだろうか）。
　それでは、本当に拙い、幼稚なお話にお付き合いいただいて、ありがとうございました。心からの感謝を込めて。

　作者　拝